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ADHDに向いている仕事は?働きやすい職場の選び方と「長く続く」働き方を運営者が解説

タブレットを一緒に見るビジネスパーソンの男女

「ADHDの自分に向いている仕事って何だろう?」「ミスが多くて、今の仕事が続けられるか不安」ADHD(注意欠如・多動症)のある方から、仕事選びの相談を受けることはとても多いです。

この記事では、障害福祉の就労支援事業所を11年運営し、利用者さんの就職や職場定着を支援してきた立場から、ADHDの特性と相性のよい仕事、つまずきやすい環境、長く働き続けるために大切なことを解説します。

目次

ADHDの特性と仕事の相性

チェックリストを使ってデスクで作業するビジネスパーソン

厚生労働省の資料では、ADHDの主な特性として次のようなものが挙げられています。

  • 不注意:集中が続きにくい、うっかりミスや忘れ物が多い
  • 多動・多弁:じっとしていられない
  • 衝動性:考えるよりも先に動いてしまう

出典:厚生労働省「発達障害の理解のために」

ただし、特性の現れ方は人によって大きく違います。大切なのは「ADHDだからこの仕事」と決めつけないことです。自分の特性のどこが強みで、どこに配慮が必要かを知ることが、仕事選びのスタートになります。

私たちが支援してきた方の中では、決まった内容の調査や、決まった内容の入力業務が向いていたケースがありました。共通していたのは、手順がしっかり決まっていて、「作業に迷う要素がない」ことです。何をすればいいかがはっきりしている仕事では、集中力を発揮しやすくなります。

ADHDに向いているといわれる仕事の例

タイプ仕事の例相性がよい理由
手順が決まった仕事データ入力、決まった内容の調査、事務補助作業に迷う要素がなければ、集中して取り組みやすい
動きのある仕事軽作業・物流、販売体を動かすことで集中を保ちやすい
興味を活かす仕事デザイン、IT・プログラミング好きなことへの集中力を活かしやすい

※向き不向きは個人差が大きいため、一覧はあくまで目安です。

ADHDの人がつまずきやすい仕事・環境

  • コミュニケーションを多くとる必要がある業務
  • 複数の作業を同時に進める必要がある仕事
  • 指示があいまいで、優先順位が自分で決めにくい職場

仕事をするうえで当たり前のことではありますが、コミュニケーションを多くとる業務では、どうしても行き違いや勘違いが出てしまいます。意外なところでは、職場の方が積極的に声をかけてくれたことで、かえって混乱してしまったケースもありました。周りの好意が、本人にとっては情報の多さとして負担になることもあるのです。

ADHDの人が長く働くために大切なこと

上司と打ち合わせをするビジネスパーソン

就職して長く働き続けている人に共通しているのは、勤怠が安定していることです。勤怠が安定していれば、仕事の覚えは時間が解決します。もうひとつ大切なのが、自分の不調のサインと対処法を知っておくことです。調子を崩す前の兆候が分かっていれば、会社も協力しやすく、立て直しの見通しも立てやすくなります。

職場全体で「起こり得ること」を共有しておく

職場側の準備も重要です。まず、担当者だけでなく部署全体で、ADHDの特性によって職場で起こり得ることを理解しておくこと。そのうえで、起こり得ることに対してどう対処するかを決めておけば、それは「想定内の出来事」になります。想定内であれば、本人にとっても職場にとってもストレスは大きく減ります。

就職先を選ぶときは、こうした話し合いに応じてくれる会社かどうかも確認しておきましょう。

仕事選びに迷ったら、専門の支援を使う

自分に合う仕事が分からないときは、ひとりで探さずに専門の支援を使うのが近道です。働く準備から整えたい人は、発達障害に特化したコースのある就労移行支援が選択肢になります(「発達障害におすすめの就労移行支援ランキング」)。すぐに求人を探したい人は、障害者専門の転職エージェントに相談しましょう(「障害者雇用に強い転職エージェントおすすめ比較」)。

自分で求人を探したい方は、求人検索・スカウトサービスのatGPも使えます。

よくある質問

Q. ADHDであることを会社に伝えたほうがいいですか?

障害を開示して働く「オープン就労」と、開示しない「クローズ就労」があります。職場で配慮を受けたい場合や、部署全体で特性を理解してもらいたい場合は、オープン就労が選択肢になります。

Q. 障害者手帳がなくても障害者雇用で働けますか?

障害者雇用枠の求人は、多くの場合、障害者手帳を持っていることが応募の条件になっています。企業が障害者雇用率に算定できるのが、原則として手帳を持っている人だからです。ADHDの場合は精神障害者保健福祉手帳が対象になります。手帳の申請については、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。

Q. ADHDの人は事務職に向いていませんか?

一概にそうとはいえません。手順がしっかり決まっていて、作業に迷う要素がない入力業務などで力を発揮しているケースもあります。電話対応や来客対応が多いなど、コミュニケーションの量が多い事務は負担になりやすいので、仕事内容を具体的に確認しておきましょう。

ASD(自閉スペクトラム症)の方に向いている仕事は「ASDに向いている仕事は?」で解説しています。

まとめ

  • ADHDの特性は人によって違うので、「ADHDだからこの仕事」と決めつけない
  • 手順が決まっていて「作業に迷う要素がない」仕事は力を発揮しやすい
  • コミュニケーションが多い業務は、行き違いが起きやすい
  • 長く働くには、勤怠の安定と、職場全体で「起こり得ること」と対処法を共有しておくことが大切

よく「自分をよく知ることが大切」と言われます。ただ、仕事の環境では、自分でも気づかないこと、知らないことがたくさんあるはずです。すべて自分で解決しようとせず、就労支援事業所や転職エージェントから気づいたことを言ってもらい、自分のプロファイルを更新していくことが大切です。

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